2017/3/18

今日は京大応用哲学センターがやっている「哲学カフェ」に参加した。あまりよく知らないで行ったのだが、活発にディスカッションできて楽しかった。その中でどうにも自分の意見が伝わっていないな、と思った時がある。「信念の環境が変われば対象そのものが変わっているから、認識の仕方や持つ感情も変わるのでは〜」ということを言っていたがあまり理解されていないように感じた。ここで気づいたのが、自分は基本的に表象による認識モデルに拠って考えているが、哲学をやっていない人は素朴実在論に基づいて考えているということだ。素朴実在論とはつまり、「信念がどうあろうと対象は確固としてそこにあって私たちはそれを見ている」という考え方である。哲学をやっていると表象モデルとかプラトンの「洞窟の比喩」モデルといったものが当然考え方の選択肢に入ってくるが、哲学をやっていない人によってはそうではない。そうだとすると、こういったモデルに基づく発言は全然通じないということになってしまう。というか、通じなくて普通なのである。この点に気づくことができただけでも参加した意義あったと思う。