2017/7/11

統計と因果の講義で因果グラフ理論が紹介されて、そこでマルコフネットワーク的なものが登場した。少し前に機械学習の本でマルコフネットワークのモンテカルロ法を用いた学習の話題があったので、なんでも役立つものだなあという気持ちがする。統計的に集められた確率データをマルコフネットワークとして表現することで因果関係を表せるらしい。これは例えばある事象が起こらなかった可能世界を考えたい時に、マルコフネットワークを一部修正すればその可能世界での事象の生起確率を計算できるメリットがある。なるほどー。

ところで課題でMooreの"External and Internal Relations"を要約している。初めて読んだ時より二回目に読んだ時の方が理解できるというのは、当たり前なのだが不思議でもある。なぜなら与えられている刺激として全く同じなのにその受け取り方が変わっているからだ。人間の認識が記憶や認識システムの状態によって大きく変わるということの一つの例となるだろう。この考え方でいくと純粋な経験論よりも「観察の理論負荷性」といった思想に軍配が上がる気がする。