2017/7/3

講義の課題でG.E. Mooreの"External and Internal Relations"という論文読んでいる。まだ冒頭だけだが、関係(Relation)が事物に内在するのか外在するのかということが議論されている。外在するという立場では例えば「父親であること」という関係がA、Bという二人の人間に外在すると主張される。しかしこれではどちらがどちらの父親かがわからなくなってしまう。そこでMooreはAに「Bの父親である」という性質が内在されているという立場を出している。この立場では例えばAが新たにCの父親であることがわかるとAに「Cの父親である」という関係の性質が追加されることになる。個人的には固定的な対象がまずあってそこに関係の性質が追加されていくという考え方には反対したい。個的な対象は様々な性質を追加された後にそう呼ばれることで現れる。だから個的対象は性質を持ったり無くしたりしながらダイナミックに流動するものなのだ。ただこの考え方をMoore支持するかどうかはまだわからないので結論は出さないでおこう。