2017/5/26

「人間とは何か」という問いを最近忘れていた気がする。高校生くらいの頃はよく考えていて、生物種としての人間は遺伝的情報によって定義されると思っていた。デネットは"Darwin's Dangerous Idea"でダーウィニズムは生物種がその種の「本質」によって定義されるという考え方を否定していると述べている。これを人間に当てはめるということをあまりしていなかったが、当然人間にも妥当する考え方だろう。人間という種もまた人間であるという「本質」を持っていることによって定義されない。むしろ人間は人間だと呼ばれるからこそ人間なのだ。この名辞はアフォーダンス環境下で学習されたり、他にも人間の脳には自分と近しい個体を認識する器官が備わっているかもしれない。さらに進めると、この人間という言葉は"manifest image"上の概念である。デネットのいうように"manifest image"上にあるということが存在論なのだと考えると、「人間」はその意味で存在すると言えるかもしれない。