2017/4/7

世界は本来はアナログなものであり、言葉はそれをデジタルに切り取ってしまうらしい。言葉の対象は物体そのものとは限らず、言葉自身もその対象に含まれる。そうすると、アナログ的な差異を切り捨ててできた言葉をさらにデジタル化することになる。デジタル化をある意味での曖昧化と捉えるなら、言語というのは無限の曖昧さを畳み込んだ構造なのだ。だから、言語によって何かを表現することは原理上批判を免れ得ない。アナログなままの世界を表現する言語はありえないから、問題はどのレベルまでの曖昧さを許容するかということになる。