2017/3/26

22歳の誕生日であった。どうにも年々誕生日を迎えるたびに、「(誕生日を迎えた年齢)年も生きてきて自分はまだこの程度なのか」という気持ちが増してくる。22歳の自分に何かしらの理想があったわけではないので、単に漠然とした焦りである。そして何に対して焦っているのかもわからない。

誕生日だからという特別なこともなく、デネットの"From Bacteria to Bach"を読み進めていた。人差し指の先が痛くてタイピングをあまりしたくないので、『存在と時間』の読書ノートはお休みしている。"From Bacteria to Bach"は第一部を読み終わった。第二部が長く、ここからが本番という感じがする。第一部は「理由(reason)」の進化(メタ進化論)や原核生物から人間に至るまでの「能力(competence)」と「理解(comprehention)」の進化という、"Darwin's Dangerous Idea"を発展させたようなテーマだった。第二部はミームを中心とした文化の進化が扱われるようである。楽しみだがやっぱり長い。ハイデガーの文章は説明が少ないのに対してデネットは説明が多すぎるきらいがある。中庸というアリストテレスの偉大な思想を知らないのだろうか。